極彩色研究所

ニジイロクワガタを楽しみ尽くす25歳

紫紺×グリーンの色変異

紫紺とグリーンが混ざったパターンが、よくヤフオクで見られるようになった。去年はこのパターンを「特殊系」と呼ぶ人が多くいた気がする。個人的に、なんと呼ぶか、どんな血統名をつけるのかはブリーダーの自由だと思っている。

 

当方は見たまま「紫紺グリーン」と呼んでいる。このパターン以上に入り組んでいて、言語化に困る特殊なパターンは他にも沢山いるので、特殊という表現はあとに取っておく。

 

紫紺グリーンは、そのまま紫紺とグリーンをかけあわせることで現れるパターンだが、紫紺とグリーンの面積や前胸部の色味には大きく個体差があり、かなり奥が深い。今回は当方で羽化した紫紺グリーンの一部を紹介する。

 

f:id:gokusaishiki:20241116080845j:image
f:id:gokusaishiki:20241116080836j:image

グリーンが強く出るパターン。かけあわせによってはグリーンが強く、紫紺がほとんど出なくなったりもする。この個体はよく見ると、上翅の一部に紫が入っているのがわかる。グリーンに紫紺を混ぜると、流通するグリーン血統よりも濃くて綺麗なグリーンが羽化することもあるが、累代を繰り返していくと紫紺が強くなることも考えられるので、紫紺と混ぜないグリーン血統を維持していくことが、今後重要となるだろう。

2

f:id:gokusaishiki:20241116081449j:image

前胸部が黄土色で、上翅と色がハッキリ分かれるパターン。ノーマルパターンの前胸部と似るが、こちらのほうが色が濃い。今年の種親(No.409)にこのパターンのピカール個体を用いた。

3

f:id:gokusaishiki:20241116081431j:image

前胸部が濃いグリーンで、紫紺強めのパターン。

4
f:id:gokusaishiki:20241116081444j:image

1と近いが、若干前胸部が暗いパターン、今年の羽化個体ではこのパターンが多く見られた。

5
f:id:gokusaishiki:20241116081426j:image

紫紺が強く、前胸部がグレーになるパターン。羽化個体の中で最も紫紺が強く出た。

6

f:id:gokusaishiki:20241116081440j:image

グリーンが少し枯れ草色のパターン。

 

以外文は推測

・これらの個体差は、親が違うとパターン差は生まれるが、兄弟のパターンは似ている。

・紫紺グリーンのインラインでも、たまに紫紺ほぼ一色で羽化してくる個体もいるので、一度でもグリーンに紫紺を混ぜるといつかは紫紺に寄ってしまうのではないか?→紫紺を混ぜないグリーン血統を維持していく必要性大

・紫紺とグリーンの割合は、親となる紫紺とグリーンの血の濃さも関係してくる?→何世代もインブリードした紫紺血統、グリーン血統とのかけあわせや、まだ血の薄い紫紺とグリーンのかけあわせで差が出る?

・紫紺とレッドをかけあわせても同じようなパターンになるが、レッド面積は広くなる→グリーンとレッドは元々のニジイロクワガタの配色であり、相性がいい?同じ分野にいる?

・紫紺グリーンは全体的にボディが細く、健康的な体型→血の入れ替えの必要性

・紫紺強め、グリーン強めとグラデーションになるように並べたら楽しそう